人間牧場

〇名水百選宇和観音水で流しソーメン

 講演に出かける前日、宇和町の薬師寺智彦さんから、「久しぶりに出会うので、名水百選で名高い宇和観音水で流しソーメンをやっているので、昼食がてらどうでしょう」とお誘いを受けました。ソーメンは大好物なので一もにもなく快諾しました。その昔愛媛新聞が新聞紙上で、「感動の地20選」を読者の自主投票で選ぶコンテストが企画された折、明間のホンネ共和国の面々がその気になって取り組み、見事グランプリを勝ち取った時、陰でお手伝いした経緯もあるので、観音水には特別な思い出があるのです。 

名水百選に選定されている観音水

 薬師寺さんの車の先導で、明間の大橋を渡って九十九折の道を進むと、奥まった渓谷に行き着きます。木立の中は夏とは思えぬ涼しさで、老人クラブの人たちが観音水ソーメン流しを夏季限定営業していました。指定された座席に薬師寺さん、佐藤さんと並んで座り、用意された器に出し汁や薬味を入れて待っていると、ステンレス製のトイの中をソーメンが軽やかに流れて来ました。促されて箸で掬い取り、ツルツルと音を立てて食べ、満腹の手合いでした。

 夏の冷えたソーメンは格別で、喉越しもよく沢山食べました。名水の一つ谷向うには佐藤さんの経営するアマゴの養殖場があります。久しぶりに3人で出かけました。養魚池には渓谷の冷たい水で10万匹ともいわれる沢山のアマゴが涼しげに群れをなして泳いでいました。水産高校を出て後を継いでいる息子さんが、出荷作業をしていましたが、78歳になったという佐藤さんの人生も紆余曲折あったものの、地域にしっかりと根を下ろし、代替わりしている姿に目を細めました。かつてフロンティア塾に通って交流した、佐藤さんや薬師寺さんたちの地域づくりもいい着地をしているようです。

  「観音水 久方ぶりに 誘われて ソーメン流し 満腹手合い」

  「名水を 売り出すことに 手を貸した 昔懐かし 話は尽きず」

  「フロンティア 塾で学んだ まちづくり 立派な成果 挙げて今日」

  「佐藤さん アマゴ養殖 代替わり これぞ見本と 大きな拍手」

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